- 今の家にこのまま住み続けた方がいいですか? それとも住み替えた方がいいですか?
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一概には言えませんが、今後必ずかかる数百万単位の修繕費と、現在の家の価値を天秤にかけ、一度専門家と一緒に両方の選択肢を具体的にシミュレーションしてみることを強くお勧めします。
子供が独立した今、これからの住まいについて考えてみませんか?
「子供も独立し、夫婦二人には今の家は広すぎる…」
「階段の上り下りや、庭の手入れがだんだん大変になってきた」
「今の家を売ったお金で、老後の資金も考えつつ、暮らしやすい家に住み替えたい」
「でも、何から手をつけていいか分からないし、難しい手続きは不安…」
姫路市で長年暮らしてこられ、その住まいは思い出の詰まった大切な場所だと思います。だからこそ、これからの人生を考えたときに、今のままで良いのか、新しい暮らしを選ぶべきか、悩むのは当然のことです。
この記事では、そんな皆様の悩みに寄り添い、「今の家に住み続ける」場合と、「コンパクトな家に住み替える(ダウンサイジング)」場合のメリット・デメリットを徹底比較します。この記事を読めば、ご自身にとってどちらが最適な選択なのか、その判断基準が明確になります。
選択肢1:「今の家に住み続ける」ことのメリット・デメリット
まず、愛着のある我が家に住み続ける場合の、良い点と注意すべき点を整理してみましょう。
メリット
- 【環境】 近所付き合いや馴染みのお店など、慣れ親しんだ環境で安心して暮らせる。
- 【愛着】 家族との思い出が詰まった家で、精神的な安定感が得られる。
- 【手間】 引っ越しの手間や費用、煩雑な不動産手続きが一切不要。
デメリット
- 【費用】 広さに応じた固定資産税や光熱費、将来の修繕費といった維持費の負担が続く。
- 【身体】 階段の上り下り、広い家の掃除、庭の手入れなどの身体的な負担が増していく。
- 【安全】 建物の老朽化による耐震性への不安や、家の中の段差など、将来の安全面でのリスクがある。
選択肢2:「ダウンサイジング住み替え」することのメリット・デメリット
次に、思い切ってコンパクトな住まいに移る場合のメリットと、乗り越えるべきハードルを見ていきましょう。
メリット
- 【経済】 自宅の売却でまとまった資金を得られ、差額で新居に住み替えできる。維持費も大幅に削減可能。
- 【身体】 ワンフロアのマンションや平屋なら、身体的な負担が激減。掃除も楽になり、趣味の時間を増やせる。
- 【安全】 「終の棲家」としてバリアフリー設計や断熱性能の高い家にすることで、将来にわたって安心・快適に暮らせる。
デメリット
- 【費用】 物件購入やリフォーム、諸経費といった初期費用がかかる。
- 【手間】 自宅の売却から新居探し、契約、引っ越しなど、多くの手続きが必要になる。
- 【環境】 住み慣れた地域を離れる寂しさや、新しいコミュニティに馴染むまでの時間が必要。
【築30年の場合】この先かかる修繕費用の一例
お子様が小さい頃に建てたり購入したりした、愛着のある我が家。築30年を迎え、そろそろあちこち気になる頃ではないでしょうか。「まだ大きな不具合はないから大丈夫」と思っていても、住宅は見えないところで確実に劣化が進行しています。
例として、今築30年のあなたの家が、これからどんなメンテナンスを必要とし、どれくらいの費用がかかる可能性があるのかを、時系列で具体的に見ていきましょう。
【現在~5年後】(築30年~35年)まず直面する「待ったなし」の修繕
築30年は、多くの設備や建材が寿命を迎え、交換や大規模なメンテナンスが避けられない最初の大きな節目です。
- 現状: 毎日使う場所だからこそ、汚れや古さが目立ち、使い勝手も悪くなっていませんか?特に冬場のタイル張りのお風呂は、ヒートショックのリスクも高まります。
- 必要なこと: 節水型のトイレ、掃除しやすいシステムキッチン、暖かいユニットバスへの交換は、快適性だけでなく光熱費の削減にも繋がります。
- 費用目安: 150万円~400万円(設備のグレードによる
- 現状: 築15年前後で一度塗装をされているかもしれませんが、その効果も切れる頃。ひび割れや色あせ、コケなどが出ていませんか?
- 必要なこと: 防水性能が落ちると、雨漏りや建物の構造へのダメージに繋がります。足場を組むこのタイミングで、外壁と屋根はセットでメンテナンスするのが効率的です。
- 費用目安: 120万円~250万円(足場代含む)
- 現状: 給湯器の寿命は10~15年。2回目の交換時期です。また、目に見えない床下や壁の中の配管も、錆や詰まりのリスクが高まっています。
- 必要なこと: 突然お湯が出なくなる前に給湯器は交換を。配管は水漏れなど大きなトラブルになる前に、点検や高圧洗浄、場合によっては交換を検討する必要があります。
- 費用目安: 70万円~(給湯器交換+配管工事)
【5年後~15年後】(築35年~45年)家の”骨格”を守るための大規模修繕
この時期は、建物の寿命に直結する、より根本的な部分のメンテナンスが必要になってきます。
- 現状: 塗装だけでは対応しきれない屋根材自体の劣化が進みます。放置すれば、大規模な雨漏りの原因となり、修繕費用がさらに膨らむ可能性があります。
- 必要なこと: 屋根材を一度すべて剥がして新しくする「葺き替え」や、既存の屋根の上から新しい屋根材を被せる「カバー工法」など、本格的な工事が必要になります。
- 費用目安: 150万円~300万円
- 現状: 新築時の防蟻(ぼうぎ)処理の効果はとうに切れています。湿気の多い床下は、シロアリの温床になるだけでなく、建物の土台を腐らせる原因にもなります。
- 必要なこと: 専門家による床下診断と、防蟻処理、湿気対策(防湿シートや換気扇の設置)が推奨されます。
- 費用目安: 30万円~80万円
- 現状: 1982年築以降の新耐震だからといっても、繰り返しの小さな地震の揺れで、家の耐力は少しずつ落ちていきます。大きな地震が来る前に、我が家の強度を確認しておくことは非常に重要です。
- 必要なこと: 専門家による耐震診断を受け、必要であれば壁の補強や金物の設置といった耐震補強工事を行います。
- 費用目安: 100万円~(診断・補強内容による)
【まとめ】この先20年で、合計いくらかかる?
いかがでしたでしょうか。これらはあくまで一例ですが、築30年の家をこれから先も安心して維持していくためには、今後10年~20年の間に、少なく見積もっても500万円~1,000万円以上の修繕費用がかかる可能性が現実的に見えてきます。
そして重要なのは、これらの出費は「暮らしの快適性を上げる」ための投資というより、「家の資産価値を維持し、安全を保つ」ためのコストであるという点なので、「暮らしの快適性を上げる」ことも考えたら、もう少し費用は掛かります。
【比較】後悔しないための4つの判断基準
では、あなたご自身の場合はどちらが合っているのでしょうか?以下の4つの視点で、ご自身の状況をチェックしてみましょう。
- ① 経済面(お金の比較)
- 現状維持の場合: 今後20年間の固定資産税+光熱費+修繕費(例:外壁塗装、給湯器交換など)の合計は?将来的なコストまで見据えたシミュレーションが重要です。
- 住み替えの場合: 「自宅の売却価格」から「新居の購入+リフォーム費用+諸経費」を引くと、手元にいくら残る?
- ② 身体面(暮らしやすさの比較)
- 今の家の階段や段差は、10年後、20年後も問題なく使えそうでしょうか?
- 将来、介護が必要になった場合、今の家の間取りで対応可能でしょうか?
- 日々の掃除や庭の手入れを、負担ではなく「楽しみ」として続けられそうでしょうか?
- ③ 精神面(心の比較)
- 住み慣れた土地やご近所付き合いが、何よりも大切だと感じますか?
- たくさんの思い出の品々を整理し、身軽になることに魅力を感じますか?
- 新しい場所で、新しい趣味やコミュニティを見つけることに前向きな気持ちはありますか?
- ④ 将来設計(相続の比較)
- 今の家を、将来お子さんたちが相続することを望んでいますか?(管理の負担なども含めて)
- 不動産ではなく、現金として資産を残す方が、お子さんたちにとって分けやすいでしょうか?
「住み替え」を決めた時は…|専門家と進める安心の4ステップ
比較検討の結果、「住み替え」という選択肢に心が傾いた方へ。不安な手続きも、専門家と一緒なら安心です。ここでは、具体的な進め方をご紹介します。
まずは、これからの暮らしへのご希望や不安をお聞かせください。弊社では不動産事業部(ハウスドゥ中地南)もございますので、「ご自宅がいくらで売れるか」を無料で査定し、無理のない資金計画(物件購入費用、リフォーム費用、手元に残す老後資金)を一緒に考えます。
姫路の不動産事情に詳しいプロが、大切なご自宅の売却活動を責任を持って行います。お家の片付けや不用品処分のご相談にも応じますのでご安心ください。
ただ物件を探すだけではありません。建築のプロが同行し、「冬でも暖かくヒートショックの心配がない家にリフォームできるか」「バリアフリー化しやすいか」など、専門家の目で「終の棲家」にふさわしい物件選びをサポートします。
ご購入物件に合わせて、最適なリフォームプランをご提案。ご自宅の売却資金内で工事を行うなど、資金計画に合わせた進め方が可能です。
住み替えに関連した「よくあるご質問」(Q&A)
- 今の家にたくさんある荷物は、どうしたら良いですか?
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ご安心ください。住み替えは、人生を整理する良い機会です。提携している専門の片付け業者や、トランクルームのご紹介も可能です。
- 売却したお金に税金はかかりますか?
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マイホームを売却した場合、最高3,000万円まで税金がかからない特例などがあります。必要に応じて提携の税理士など専門家のご紹介も可能です。
- 子供たちにはどのタイミングで相談すれば良いでしょうか?
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ご家族にとっても大切なことです。最初の相談段階からご同席いただくことも大歓迎です。皆様がご納得の上で進められるよう、私たちが間に入ってご説明することも可能です。
まとめ:どちらの選択も、まずは専門家への相談から
「今の家に住み続ける」という選択と、「コンパクトな家に住み替える」という選択。
この記事を通して、それぞれのメリット・デメリット、そして将来を見据えた時に考えなければならない現実的な費用について、ご理解いただけたのではないでしょうか。
どちらの選択が正解ということはありません。大切なのは、ご自身の価値観、経済状況、そして10年後、20年後の健康状態を総合的に考え、ご夫婦で十分に話し合い、納得のいく結論を出すことです。
しかし、将来かかる修繕費用の正確な見積もりや、ご自宅の本当の売却価値、そして新しい住まい探しの専門的な視点など、ご夫婦だけで判断するのは難しい部分も多いかと存じます。
そんな時こそ、私たちのような「住まいのプロ」を頼ってください。弊社は、リフォーム・リノベーションの専門家であると同時に、不動産事業部も持つ、住まいのトータルパートナーです。
そのため、
「住み続けるなら、どこを直せばあと20年快適に暮らせるか?」
「住み替えるなら、自宅はいくらで売れて、どんな家に住み替えるのがベストか?」
という、両方の視点から、お客様にとって最もメリットのあるご提案ができます。
この記事を読んで、少しでもご自身の将来の住まいについて考えるきっかけになりましたら幸いです。
まずは「ちょっと話を聞いてみたい」「うちの場合はどうなんだろう?」という段階で全く問題ありません。後悔しない選択をするための第一歩として、ぜひお気軽に相談ください。
\ ハウスドゥ中地南のサイトへ飛びます /
