姫路市でもマンションや戸建ての中古住宅を購入して、リフォームやリノベーションを検討される方が増えています。新築よりもコストを抑えつつ、間取りや内装を自由にデザインできるのが中古リノベーションの大きな魅力ですよね。
しかし、どんな中古物件でも思い通りにリフォームできるわけではありません。後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、リフォーム・リノベーションしやすい物件を見極める知識が不可欠です。
この記事では、姫路市でリフォーム・リノベーションを前提とした中古住宅を探す際に、押さえておきたい重要なポイントを、マンション編と戸建て編に分けて分かりやすく解説します。
なぜ「リフォームしやすい物件」を選ぶべきなの?
リフォームしやすい中古住宅を選ぶことには、以下のようなメリットがあります。
- コストを最適化できる
構造的な制約が少ない物件や、状態の良い物件を選ぶことで、余計な工事費用を抑えられます。 - 理想のプランを実現しやすい
間取り変更の自由度が高い物件なら、ライフスタイルに合わせたこだわりの空間づくりが可能です。 - 工事期間を短縮できる可能性
大規模な補修工事が不要な場合、スムーズに工事が進み、早く新生活をスタートできます。
それでは早速、具体的な物件選びのポイントを見ていきましょう。
【マンション編】姫路市でリフォームしやすい中古マンションのポイント
姫路市内にも魅力的な中古マンションはたくさんあります。しかし、マンションにはルールがあり、リフォームできる範囲や内容に制限があることをまず理解しておきましょう。
1. リフォームできるのは「専有部分」だけ
マンションには、個人の所有物となる「専有部分」と、居住者全員で共有する「共用部分」があります。リフォームできるのは、原則として専有部分のみです。
- 専有部分(リフォーム可能)
- 壁紙、フローリングなどの内装材
- キッチン、浴室、トイレ、洗面台などの設備
- 室内のドアや引き戸などの建具
- 構造躯体ではない間仕切り壁
- 共用部分(原則リフォーム不可)
- 窓サッシ、玄関ドア(住戸内にあっても共用部分扱いです)
- バルコニー、専用庭
- エントランス、廊下、階段、エレベーター
- 建物の構造に関わる壁・床・天井(コンクリート躯体)
ただし、窓サッシの内側に内窓を設置したり、玄関ドアの内側を塗装したりすることは可能な場合もあります。どこまでが専有部分で、どこからが共用部分なのか、事前にしっかり確認しましょう。
2. 間取り変更の自由度は「構造」で変わる
マンションの構造は、主に「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があります。
- ラーメン構造
柱と梁で建物を支える構造です。室内に柱型や梁型が出ることがありますが、住戸内の間仕切り壁の多くは構造上重要ではないため、比較的自由に撤去でき、間取り変更の自由度が高いのが特徴です。姫路市内の比較的高層のマンションや大規模マンションで多く採用されています。 - 壁式構造
壁で建物を支える構造です。室内に柱型や梁型が出にくくスッキリとした空間になりますが、間仕切り壁の一部が建物を支える耐力壁になっていることが多く、間取り変更には大きな制約があります。姫路市内の低層マンションなどで見られることがあります。
希望する間取り変更が可能かどうかは構造に大きく左右されるため、不動産会社に確認することが重要です。
3. 水回り設備の移動は「床下のスペース」をチェック
キッチンや浴室などの水回り設備を移動したい場合、床下の配管スペースが鍵となります。
- 二重床
コンクリートスラブ(床の構造部分)と床材の間に空間があり、配管を通せるスペースが確保されています。この空間に余裕があれば、排水管の勾配を取りやすく、水回り設備の移動の自由度が高い傾向にあります。 - 直床
コンクリートスラブに直接フローリングなどを貼っている構造です。水回り設備が設置されている部分のみ床を上げて配管スペースを設けている場合が多く、移動できる範囲が限られます。 - 古いマンションの注意点
ごく一部の古いマンションでは、排水管が下の階の天井裏を通っているケースがあります。この場合、排水管の位置を動かせないため、水回り設備の位置変更は非常に困難です。
リフォームで水回りの位置を大きく変えたい場合は、床の構造もしっかり確認しましょう。
4. 「管理規約」による制限がある
マンションごとに定められている「管理規約」には、リフォームに関するルールが記載されています。
- 床材の遮音等級の指定(例:L-45以下のフローリングのみ使用可など)
- カーペット敷きの部屋をフローリングに変更することを禁止しているケース
- 水回り設備の移動を全面的に禁止しているケース
- 工事可能な曜日や時間帯の制限
これらの規約に違反すると、工事の差し止めや原状回復を求められることも。気になる物件が見つかったら、必ず不動産会社を通じて管理規約を入手し、内容を細かく確認しましょう。
【戸建て編】姫路市でリフォームしやすい中古戸建てのポイント
戸建てはマンションに比べて自由度が高いイメージがありますが、こちらも構造や状態によってリフォームのしやすさが大きく異なります。
1. 「構造」によって間取り変更の自由度が変わる
戸建ての主な構造とリフォームのしやすさは以下の通りです。
- 木造軸組工法(在来工法)
柱と梁で建物を支える日本の伝統的な工法です。壁で支えているわけではないため、比較的間取り変更の自由度が高く、リフォームしやすい構造と言えます。ただし、耐震性に関わる筋交いや一部の柱は撤去できないため、それらを活かしたデザインにするなどの工夫が必要です。姫路市の既存住宅市場でも多く見られます。 - 木造2×4(ツーバイフォー)工法
壁・床・天井の「面」で建物を支える工法です。気密性や耐震性に優れていますが、壁が構造体の一部となっているため、間仕切り壁の撤去には大きな制限があり、大規模な間取り変更は難しい場合があります。 - RC造(鉄筋コンクリート造)
マンションと同様に、ラーメン構造であれば間取り変更の自由度は比較的高く、壁式構造の場合は制約があります。 - プレハブ工法(ハウスメーカーなど)
鉄骨系は比較的間取り変更しやすいですが、木質系やコンクリート系のパネル工法は壁で支えるため、間取り変更に制限が出ることがあります。メーカー独自の工法の場合、リフォームに対応できる業者が限られる可能性も考慮しましょう。
2. 「築年数」は耐震性・断熱性の目安に
古い戸建ての場合、現在の基準に合わせて耐震性や断熱性を向上させるリフォームが必要になることがあります。
- 耐震性
- 1981年6月以降(新耐震基準)
この基準で建てられた建物は、震度6強~7程度の大地震でも倒壊・崩壊しないことが求められています。 - 2000年6月以降(木造住宅)
木造住宅については、地盤調査に基づいた基礎設計、柱や筋交いを固定する金物の種類、耐力壁のバランスなどがより明確に規定されました。
姫路市で中古戸建てを探すなら、できれば2000年6月以降に建築確認申請が下りた物件を選ぶと、耐震補強工事の費用を抑えられる可能性が高まります。
- 1981年6月以降(新耐震基準)
- 断熱性
省エネ基準は何度か改正されていますが(例:1999年の次世代省エネ基準、2013年の平成25年省エネ基準)、義務化されていなかった期間も長いため、築年数が新しいからといって必ずしも断熱性が高いとは限りません。
姫路市は夏は蒸し暑く、冬は播磨平野特有の寒さを感じることもあります。快適な住環境のためには断熱性能も重要です。内窓の設置や断熱材の追加など、断熱リフォームも視野に入れると良いでしょう。
3. 「物件の状態」をしっかりチェック
築年数が浅くても、維持管理状態によっては思わぬ費用がかかることがあります。
- 空き家の期間が長い物件
長期間換気がされていないと、湿気による結露やカビが発生しやすく、壁や床の下地交換などが必要になることがあります。売却前の管理状況を確認しましょう。 - 修繕履歴の確認
屋根や外壁の塗装、シロアリ対策、給排水管や設備の交換など、適切な時期に必要なメンテナンスが行われてきたかを確認しましょう。特に屋根や外壁のメンテナンス不足は雨漏りにつながり、躯体の腐食など大きなダメージを引き起こす可能性があります。 - ホームインスペクション(住宅診断)の活用
専門家による住宅診断を受けることで、目に見えない部分の劣化状況や欠陥、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを把握できます。安心して購入・リフォームを進めるために、積極的に活用しましょう。
物件探しとリフォームのワンストップがオススメ
理想のリフォーム・リノベーションを実現するためには、物件探しとリフォーム計画をスムーズに連携させることが重要です。そこでおすすめしたいのが、不動産仲介とリフォーム・リノベーションをワンストップで提供している会社に相談することです。
ワンストップサービスのメリットとは?
- リフォーム前提の的確な物件提案
あなたの希望するリフォームプランを理解した上で、それに適した物件を効率的に紹介してくれます。構造や規約など、リフォームの可否に関わるポイントも初期段階からチェックしてくれるため安心です。物件の内見時にリフォーム担当者が同行し、その場で専門的なアドバイスを受けられることもあります。 - 情報共有がスムーズで手間が少ない
物件担当とリフォーム担当が社内で緊密に連携するため、情報の伝達ミスが起こりにくく、打ち合わせも効率的に進められます。お客様にとっては窓口が一本化されることで、何度も同じ説明をする手間や、別々の会社とのやり取りの煩雑さから解放されます。 - 資金計画も一括で相談可能
物件価格とリフォーム費用を合わせた総額での資金計画や、リフォーム費用も住宅ローンに組み込める一体型ローンの相談にも対応してくれる会社が多く、資金面での計画が立てやすくなります。 - 物件購入からリフォーム完了までトータルサポート
物件探し、ローンの手続き、リフォームの設計・施工、そして引き渡し後のアフターサービスまで、一貫してサポートを受けられるのは大きな安心感につながります。
姫路市内にも、こうしたワンストップサービスを提供している、地域に精通した不動産・リフォーム会社があります。弊社もその1社であり、リフォーム事業だけでなく不動産事業としてHousdo中地南を展開し、物件探しからリノベーションまで一貫したサポートをご提供しています。
まとめ:リフォームやリノベーションがしやすい中古住宅を姫路市で探すなら、まずはパートナー探しから
リフォームやリノベーションを成功させるためには、まず「リフォームしやすい物件」を見つけることが非常に重要です。
- マンションなら、専有部分の範囲、構造(ラーメン構造が有利)、水回りの移動のしやすさ、管理規約をチェック。
- 戸建てなら、構造(木造軸組が比較的自由)、築年数(耐震性・断熱性)、物件の状態(修繕履歴、空き家期間)をチェック。
これらのポイントを押さえ、さらに物件探しからリフォームまでをワンストップでサポートしてくれる頼れるパートナーを見つけることで、理想の住まいづくりはよりスムーズに、そして確実なものになります。