「リフォーム済物件」「購入後にリフォームする」どちらにも一長一短がありますので、どちらがいいかは、個々の状況や希望によって異なります。
時間を費やせるなら、リフォーム未実施の中古住宅を購入し、購入後にリフォームをするのがオススメです。
「リフォーム済物件」「購入後にリフォームする」の一長一短
リフォーム済物件
メリット | デメリット |
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すぐに入居できる: 工事が完了しているため、購入手続きが済み次第、スムーズに新生活を始められます。仮住まいの費用や家賃の二重払いの心配が少ないです。 資金計画が立てやすい: リフォーム費用が物件価格に含まれているため、住宅ローンとしてまとめて借り入れが可能です。別途リフォームローンを組む手間が省けます。 完成状態を見て判断できる: 実際にリフォーム後の室内を見てから購入を決められるため、「イメージと違った」という失敗が起こりにくいです。 手間がかからない: 自分でリフォーム会社を探したり、打ち合わせをしたりする時間と労力が不要です。 | 割高になる可能性がある: リフォーム費用が上乗せされている分、周辺の未リフォーム物件より価格が高くなる傾向があります。 好みのデザイン・間取りにできない: すでにリフォームが完了しているため、自分の好きなデザインやライフスタイルに合わせた間取りに変更することは困難です。 リフォームの質が不明な場合がある: 見た目はきれいでも、断熱材の施工など見えない部分がどうなっているか、質の高い工事が行われたかどうかの判断が難しい場合があります。「化粧リフォーム」と呼ばれる、表面だけを取り繕ったケースも存在します。 物件の選択肢が限られる: 希望のエリアで、好みに合うリフォーム済物件が常に見つかるとは限りません。 |
購入後に自分でリフォームする
メリット | デメリット |
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自由な設計・デザインが可能: 間取りや内装、設備などを自分の好みやライフスタイルに合わせて一から自由に設計できます。 予算をコントロールしやすい: こだわりたい部分にお金をかけ、そうでない部分はコストを抑えるなど、リフォームにかける費用を自分で調整できます。 物件の選択肢が広がる: 内装の状態を問わずに探せるため、立地や広さなど、変えられない条件を優先して物件を選ぶことができます。 工事の過程を確認できる: 自分の目で工事の進捗や内容を確認できるため、安心感があります。 | 入居までに時間がかかる: 物件の引き渡し後にリフォーム工事が始まるため、入居できるまでに数週間から数ヶ月かかります。その間の家賃などが必要になる場合があります。 手間と時間がかかる: 物件探しと並行して、リフォーム会社を探し、何度も打ち合わせを重ねる必要があります。 資金計画が複雑になる: 物件購入費用とは別にリフォーム費用を用意する必要があります。住宅ローンとリフォームローンを別々に組むか、リフォーム一体型ローンを検討する必要があります。 完成形をイメージしにくい: 完成するまで実際の仕上がりを確認できないため、イメージと異なる結果になるリスクがあります。 想定外の費用が発生する可能性がある: 解体してみて初めて、柱の腐食や雨漏りなど、予期せぬ問題が見つかり、追加の補修費用が必要になることがあります。 |
中古住宅はどのくらいの割合でリフォームされているのか?
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会による2021年の「住宅リフォームの消費者・事業者に関する実態調査」では、「中古住宅取得とあわせてリフォーム実施した人は68.0%」という統計が出ています。
また、国土交通省 住宅局が発表している「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」によると、
- 半数近く売主によるリフォームがおこなわれている
- 購入後に買主自身でリフォームをしたのは3~4割
- 購入者の8割近くは、リフォームされた物件に住んでいる
という統計データがでており、以下、それぞれの内容を取り上げています。
半数近く売主によるリフォームがおこなわれている
買主が中古住宅購入前の 1 年以内に、売主がリフォームしたかどうかをみると、
- 中古戸建住宅:44.8%
- 中古集合住宅(マンション等):53.3%
でリフォームが行われています。

売主が販売前にリフォームをする理由
中古住宅の売主が販売前にリフォームを行うのには、主に「より早く、より良い条件で売却する」という目的があります。具体的には、以下の4つの理由が挙げられます。
1. 物件の第一印象を良くし、早期売却につなげる
買主は、内覧時の第一印象を非常に重視します。壁紙の汚れや古い設備は、物件全体に古びた印象を与えかねません。
- 見た目の改善: 壁紙や床の張り替え、ハウスクリーニングなどを行うことで、室内が明るく清潔に見え、内覧時の印象が格段に良くなります。
- 関心の向上: きれいにリフォームされた物件は、不動産情報サイトなどでも見栄えが良く、多くの購入希望者の関心を引くことができます。
2. 物件の価値を高め、より高く売るため
リフォームによって物件の付加価値が高まり、売却価格の向上や価格交渉での有利な立場を期待できます。
- 設備の更新: 特にキッチンや浴室、トイレなどの水回りは、購入希望者が気にするポイントです。これらを新しい設備に交換することで、物件の魅力が高まります。
- 訴求力の強化: 新築同様の美観でありながら、中古物件のリーズナブルな価格で購入できるという点をアピールできます。
3. 買主の購入後の負担を減らし、安心感を与える
リフォーム済みの物件は、買主にとって購入後の手間や費用の負担が少ないというメリットがあります。
- 即入居可能: 購入後にリフォームをする必要がないため、すぐに新生活を始めることができます。
- 資金計画の立てやすさ: 買主が自分でリフォームローンを組む必要がないため、住宅ローンだけで話を進めればいいということになります。
4. 売却後のトラブル(契約不適合責任)を防ぐため
事前に建物の不具合や設備の故障などを修繕しておくことで、引き渡し後に欠陥が見つかり、売主が責任を問われる「契約不適合責任」のリスクを減らすことができます。これは売主にとって、安心して取引を終えるための重要な対策となります。
ただし、売主が行うリフォームは、必ずしも大規模なものとは限りません。多額の費用をかけても、その費用を売却価格に全額上乗せできるとは限らず、かえって買い手の好みに合わずに売れにくくなるリスクもあるためです。そのため、多くの人に受け入れられやすい部分的な修繕や、見た目の印象を改善するリフォームが中心となる傾向があります。
購入後に買主自身でリフォームをしたのは3~4割
買主が中古住宅購入後に自身でリフォームをしたか(1 年以内にリフォームをする予定を含む)をみると、
- 中古戸建住宅:37.1%
- 中古集合住宅(マンション等):31.1%
でリフォームが行われています。ただ過去5年の動きを見ると、戸建住宅の方は50%を超えている年もありバラツキがあります。

購入者の8割近くは、リフォームされた物件に住んでいる
売主であろうと、買主の購入後のリフォームであろうと、何らかの形でリフォームされた住宅に住んでいる割合は、
- 中古戸建住宅:75.1%
- 中古集合住宅(マンション等):79.1%
という結果になっています。

住宅はどのタイミングでリフォームされているのか?
実際に住んでいる人の住み方によって、リフォームの頻度は多少変わってくるものですが、購入前後のリフォームの実施状況を建築時期別にみると、
- 中古戸建住宅:築10年以内の物件は 4 割以上、築11年以上の物件は7割以上
- 中古集合住宅:築10年以内の物件は 2 割以上、築11年以上の物件は8割以上
でリフォームが行われていることがわかります。

「中古住宅+リフォーム」で理想の住まいを手に入れる
ここまで見てきたように、中古住宅購入者の8割近くが、売主側か買主側かを問わず、何らかの形でリフォームが施された物件に住んでいることがわかります。 この事実は、「中古住宅」と「リフォーム」が、もはや切り離せない関係にあることを示しています。
では、改めて最初の質問に戻りましょう。
「リフォーム済物件」と「購入後に自分でリフォームする」、あなたにとって最適なのはどちらでしょうか。
それぞれに長所・短所がありますが、もしあなたが、
- 予算は抑えたいけれど、住まいの質やデザインには妥協したくない
- 自分のライフスタイルにぴったり合った、こだわりの空間で暮らしたい
- 希望のエリアで、納得のいく物件を見つけたい
と強く願うのであれば、「リフォーム未実施の物件を購入し、自分の手で理想の空間を創り上げる」という選択が、最も賢明で満足度の高い答えになるはずではないでしょうか?
逆に、姫路市内でリフォームやリノベーション済の物件を探したいという方は、ハウスドゥ中地南のサイトで探してみてはいかがでしょうか?
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